病院への入院期間やリハビリ実施期間
が短くなっていることもあり、
もう少し運動能力や用具を使う能力を
高める訓練をしたいと思っても
病院やリハビリセンターでは
十分にできないことがあります。
できるだけ日常生活でリハビリを継続
するのは大事だとわかっていても、
「この状態で次に行くのか…」
と感じることもあるでしょう。
これは本人や家族だけでなく、
リハビリに関わっているスタッフの中
にもいるかもしれません。
本当はもう少し伸ばせそうなのにと。
こういう状況になると、
「あとは自分でやるしかない」
「もっと動けるように!」
と頑張る方もいらっしゃいます。
もちろんこれは悪いことではない
ですが、サポートする側はガンガン
進めればよいわけではありません。
状態や状況によっては
熱くなりすぎた気持ちや行動を
セーブする必要も出てきます。
せっかくヤル気を出しているのに
抑えるんですか?
と思う方がいるかもしれませんが
その方のステージに合っていない
ことを進めると、うまくいかなくて
心がボキっと折れてしまったり、
怪我をしてしまうこともあるわけです。
極端な例えですが、
柔かいボールをそ~っと投げて
もらったボールを、ようやく
打てるようになった小学2年生が
「もう打てるようになったから
高校野球の試合に出たい!」
と言ったときに、
そのまま進めるかどうかです。
あなただったらどうしますか?
体験させてみるという人も
いるかもしれませんが、
「ちょっと待て」
「これもできるようになってから」
と言う人が多いのではないでしょうか。
これが、リハビリになると
焦ってしまう場合があります。
できるだけ早く良くなりたい
という気持ちは分かりますが、
こういった場合は、“まだ早い”
ことを本人に気付いてもらう
必要もあるわけです。
本人の能力や状態を観ながら
進めるのか今はセーブするのか
提案できる。
専門職に必要なことの1つでしょう。